二点透視図法

【応用編3】円柱を二点透視図法でどう描けばいいのかわからない!→2つのポイントがわかれば簡単です!

こんにちはカクシュウです!

【応用編2】までは、立方体及び直方体を描くコツをご紹介してきました。

【応用編1】直方体を描きたい!→増幅法を使って簡単に描けます!|角度でわかる!二点透視図法克服法 (kakusyu.com)

【応用編2】画面上に消失点が複数あると描けない!→「ルール」がわかれば簡単に描けます!|角度でわかる!二点透視図法克服法 (kakusyu.com)

 

ここでは、円柱を描くコツをご紹介します。

円柱も立方体や、直方体と同様に絵を描く上で重要な要素です。

円柱は楕円を二つ、線二本で描ける非常にシンプルな形状を

しているのですが、二点透視図法で表現すると

案外、形を上手く表現出来ない厄介者です。

 

ここでは、私なりに考えた、円柱を描く際に最低限理解しておいた

よい2つのポイントをお伝えします。

 

ポイント1:上面と底面の楕円の関係を理解する。

まず円柱で表現するのに必須な楕円ですが、楕円の幅の広い方の軸を

「長軸」、幅の狭いの方の軸を「短軸」といい、この二つの軸は常に

直角になります。円柱を表現する際は短軸が中心軸となります。

 

また円柱は上面と底面が円になっています。

下図は高さ8㎝、直径6.4㎝の透明の円柱の容器の写真です。

容器からおよそ40㎝離れて、上面を45°の角度で見上げている状態です。

私の写真の撮り方がドヘタでパースがついてしまっていますが、

上面と底面の円の直径は同じですが、

底面の方が上面に比べて、円に近い楕円になっているのがわかります。

 

今度は、45°見上げている角度を90°すなわち真上から見上げている

状態にしてみます。

これまた、私の写真の撮り方がドヘタで申し訳ありませんが

実際は上面と底面は重なって、同じ大きさの円に見えます。

このように、真上から見上げいる場合を除いて、

底面の方が上面に比べて、円に近い楕円になります。

 

ポイント2:短軸(中心軸)とパースの関係を理解する。

円柱を単体では上手く描けても、立方体や直方体など他の物体と

組み合わせて描くと、パースが狂ってしまい上手く描けないことがあります。

どうしてそんなことになってしまうのでしょうか?

 

それは、パースと円柱の「中心軸」の関係があいまいになっているから

すなわち、中心軸がパースにどのように影響しているか

あいまいになっているからです。

 

これを説明するには、下図の様に立方体と組み合わせて考えると

一瞬複雑に見えますが、円柱のパースを理解しやすいです。

 

では早速ですが、立方体の上に載っている円柱の中心軸は

パースの影響を受けるでしょうか?

答えは影響を受けないです。

 

下図の様に、立方体の横向きの辺は、消失点に向かって

いますが、中心軸は立方体の縦向きの辺と同様に

消失点に向かわないので、影響を受けません。

ちなみに、円柱が立方体の上面にある場合

立方体がどんな見え方をしていても円柱の中心軸(短軸)は

常に垂直になります。

 

 

次に、下図のように円柱が立方体の側面にある場合、

中心軸はパースの影響は受けるでしょうか?

 

答えは、中心軸が立方体の横向きの辺と同様に

消失点に向かう位置にあるので、影響を受けます。

そして、中心軸に対して、長軸は常に直角の関係になります。

中心軸が消失点に向かう方向かどうかわかれば

円柱のパースの狂いをかなり抑えられると思います。

次回は円柱をフリーハンドで描く際に役立つ小ネタをご紹介致します。

それでは、ご精読ありがとうございました!